転記とは?具体例を徹底解説!【簿記3級 入門講座】

転記とは?
はりねずみ

簿記における転記について、勉強しましょう。

日商簿記3級の学習を進める中で、「転記」という言葉を見かけたことはありませんか?
転記とは、仕訳帳に記載された取引の内容を、勘定科目ごとに総勘定元帳に記録し直す作業のことを指します。
転記の目的は、各勘定科目の増減や残高を正確に把握し、財務状況を明確にすることです。
本記事では、転記の基本的な手順とポイントについて解説します。

目次

転記とは?

転記とは、仕訳を勘定講座に記入することです。
現金勘定・売上勘定・仕入勘定などの各勘定口座をまとめた帳簿を総勘定元帳と言います。

転記の仕方・手順

取引の発生

取引が発生したら、借方(左側)と貸方(右側)それぞれに勘定科目と金額を記入します。

2024/4/1
商品¥10,000を現金で売り上げた。

借方貸方
現金10,000売上10,000

仕訳帳から各勘定口座への転記

取引を仕訳したら、総勘定元帳の各勘定口座の部分に、同内容をそれぞれ転記します。

転記の際は、

  • 仕訳の借方(左側)に記入された勘定科目は各勘定口座の左側
  • 仕訳の貸方(右側)に記入された勘定科目は各勘定口座の右側

にそれぞれ

  • 日付
  • 相手科目
  • 金額

を記入します。

現金

2024/4/1売上10,000

売上

2024/4/1現金10,000

仕訳帳は、取引が発生した順に記入しています。
そのため、いつ・どんな取引があったかはわかりますが、その時点で現金・売上などのがいくらあるのかを把握することはできません。

総勘定元帳の各勘定口座へ転記をすることで、勘定科目ごとの金額を確認することができます。

転記のポイント

転記作業において重要なのは、正確さと一貫性です。
以下のポイントに注意して転記を行いましょう。

  • 日付の記入:取引が発生した日付を正確に記入します。日付は仕訳帳と同じ日付を使用します。
  • 勘定科目の確認:仕訳帳に記載された勘定科目を確認し、正しいページに転記します。誤った勘定科目に転記すると、財務諸表に誤りが生じます。
  • 金額の正確な記入:金額を誤って転記すると、財務諸表全体に影響が及びます。特に大きな金額の取引は慎重に確認しましょう。

転記のチェック方法

転記が完了したら、再度仕訳帳と総勘定元帳を見比べて、正しく転記されているか確認します。
このチェック作業を怠ると、後で発見された誤りの修正に時間がかかることがあります。
定期的なチェックを習慣化することで、転記のミスを未然に防ぐことができます。

最後に

はりねずみ

いかがでしたか…?

転記は、簿記の基本でありながら重要な作業です。
正確な転記が行われることで、企業の財務状況を正確に把握することができます。
日商簿記3級の試験に向けて、転記の手順とポイントをしっかりと理解し、実践を重ねることが合格への近道です。
練習問題や過去問を活用しながら、実際の転記作業に慣れていきましょう。

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