株式の発行はどう処理する?具体例を確認しながら徹底解説!【簿記3級 入門講座】

株式の発行はどう処理する?
はりねずみ

株式を発行したときの仕訳について、勉強しましょう。

日商簿記3級を独学で学習する際、株式の発行に関する仕訳の理解は重要です。
株式会社の設立や増資時には株式を発行することがあり、その際の経理処理を正確に行うことが求められます。
本記事では、株式会社の基本的な概念、株式を発行する目的、そして設立時および増資時の株式発行に関する具体的な処理方法について説明します。

目次

株式会社とは?

株式会社とは、株式を発行して資金を調達し、事業を行う企業形態の1つです。

株主は、株式を所有することでその会社の所有者となり、会社の利益の一部を配当として受け取る権利を持ちます。株式の発行によって集められた資金は、会社の事業拡大や運転資金として利用されます。

消費税は、取引の際に付加される税金であり、企業は仕入時に支払う消費税(仮払消費税)売上時に受け取る消費税(仮受消費税)をそれぞれ記録します。

株式を発行するのは、どんなとき?

株式を発行するタイミングは主に以下の2つです。

  • 設立時: 新たに会社を設立する際に、初期資金を調達するために株式を発行します。
  • 増資時: 既存の会社が事業拡大や新たなプロジェクトのために追加の資金を調達する際に、追加で株式を発行します。

設立時に株式を発行したとき

会社の設立時に株式を発行する場合、発行された株式の対価として受け取った資金は「資本金」として計上されます。

会社設立にあたり、株式100株を1株あたり¥500で発行した。
全株式の払い込みを受け、払込金額は普通預金とした。

借方貸方
普通預金50,000資本金50,000

「普通預金」は、資産の勘定科目です。

今回は、普通預金が増えているため、借方(左側)に記載します。

貸借対照表(B/S)

資本金の増加は、貸方(右側)に記載します。


貸借対照表(B/S)

この仕訳により、会社の資産である普通預金が増加し、同時に資本金も増加します。

増資時に株式を発行したとき

会社の増資時には、新たに発行した株式の対価として受け取った資金も「資本金」として計上されます。

取締役会により増資を決議し、新たに株式100株を1株あたり¥550で発行した。
全株式の払い込みを受け、払込金額は普通預金とした。

借方貸方
普通預金55,000資本金550,000

「普通預金」は、資産の勘定科目です。

今回は、普通預金が増えているため、借方(左側)に記載します。

貸借対照表(B/S)

資本金の増加は、貸方(右側)に記載します。


貸借対照表(B/S)

この仕訳により、会社の資産である普通預金が増加し、同時に資本金も増加します。

最後に

はりねずみ

いかがでしたか…?

株式の発行は、株式会社が資金を調達するための重要な手段です。
設立時や増資時に株式を発行することで、会社は新たな資金を調達し、その資金を事業の拡大や運転資金として活用します。
設立時および増資時の株式発行に関する仕訳は、発行された株式の対価として受け取った資金を「資本金」として計上することが基本です。

独学で日商簿記3級を学習する際には、株式発行に関する練習問題を多く解き、実践的な理解を深めることが重要です。
特に、設立時および増資時の株式発行に関する仕訳をしっかりと身につけることで、試験対策が確実に進むでしょう。継続的な学習と実践が、試験合格への道を開く鍵となります。

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